帰り道。
空は夕日のオレンジ色じゃなく、夜に近付く紫のような色をしていた。
まだ微かに残る夕日のオレンジ色をバックに、私とヒロはタンポポ商店街の方へと歩いていた。



「ねぇ……ヒロ………」


「………ん?」


「好きな奴って誰……?」



私がヒロにこの言葉を言った瞬間、ゲホゲホとヒロは噎せた。

「ねぇ。誰………?」


「え……は?

おまっ…何寝ぼけて……」


明らかにヒロが動揺してるのがわかる。
あれじゃバレバレなのに………


「だ…誰でもいいだろそんなん…………」



私はまたヒロが離れてくんじゃないかってすごく思った。でもヒロはすぐにさっきの言葉に付け加えて喋り出した。


「俺はお前の前から居なくならねぇよ………!!

だから安心しろ!!!」


そう言うとヒロは私の腕を引いた。