「あんなみんなの前で「学校に来いよ」って言われて、断れるわけないじゃん」


男の子と別れた帰り道、さっちゃんがわたしに言った。


「でも……学校来なよ?さっちゃんのことみんな心配してるんだよ?」


わたしがそう言ってさっちゃんを見たら、さっちゃんがわたしを睨んでいた。


「あんなの本心じゃないよ。今日だってほんとはハナと二人で映画行きたかったんじゃない?」


「……」


「わたし、聞いたよ?映画終わって移動する時、ハナ、告白されてたよね?」


わたしは黙って俯く。さっちゃんの言う通りだったから。