男の子たちがAさんに謝っても、先生はお弁当を食べることを許さなかった。


Aさんは「わたしたちのせいで」お弁当を食べてないというのに、わたしたちがお弁当を食べるなんて「ズルイ、卑怯な行為」と先生は言った。


「どうしよう……お弁当残して帰ったらお母さんが悲しむよ……」


わたしと一緒にお弁当を食べていた友達が眼に涙を溜めながらそう言って、わたしを見た。


「人の気持ちを考えろ」と言った先生。


先生も、わたしたちの気持ち考えてくれているのかな?


そんなことを思った。


自分のためにお母さんが作ってくれたお弁当を残すのが辛くて。


泣きそうになる友達を見て。


わたしは悔しかった。