「まーちゃん!!」


「おう!美春か」



いきなり美春と呼び捨てされて、私は赤くなる顔を手で隠した。



「昨日のことでお前に話があったんだ。飯食い終わったら部屋行くわ」



まーちゃんは少し小声でそう言った。



「まーちゃん、千夏が具合悪いの。午前の授業休ませてあげて」



「具合悪いってどうしたんだ?」




まーちゃんは朝食のトレイを机に置き、食堂から出ようと言った。



「様子見に行くからお前もついてこい」



まーちゃんは、食堂から私達の部屋まで走ってくれた。


お腹減ってるだろうし、眠いだろうし、疲れてるのに。




部屋のすぐ近くにいた佐藤先生は、千夏の顔を見に来ようともしなかったのに。




「まーちゃん、ありがとう」



私は走りながらまーちゃんに声をかけた。


振り向いたまーちゃんは、笑顔で言った。



「あったり前だろ~!」