『嘘じゃねえよな?』


しつこいなあ。


あたししつこい奴きらーい。


こいつも今日で終わりかな。


「嘘つかないって。しつこいよ」


『ああ、ごめん。じゃあ、4時30分に駅前のカフェで』


「うん。ばいばい」


―ドサッ―


ベットに寝転がった。


あたし、なにしてんだろ。こんなことしたって、自分も相手も傷つくだけなのに。


ほんと、ばか。


ベットの脇に置いてあるシルバーの指輪を、窓から漏れる日差しにかざしてみる。


「ひかる、会いたいよ」


知らぬ間に溢れてゆく涙が止められない。


「…っ」


唇を噛み締める。
でも涙は流れだしてゆく。


ねぇ−どうすればいい?ひかる…。