ギィ〜、ガコンッ


重い屋上のドアを開けて外に出ると、

そこにはもう孝之がいた。


「おー、やっと来たましたかっ。」

「悪い悪い。」


タバコに火をつけ息を深く吸う。


「はぁー……っ」


灰色の煙が空気と混じって消えていく……


そんな光景を俺はじっと見つめていた。


儚いなぁ……

なんて思いながらね。



「今日は本当にいい天気ですねー!」


孝之はそう言いながら地面に寝転んだ。


「おーい、君大人ですよね?」

「陸もやれよー。気持ちいいですヨ?」


俺はタバコの火を消し、しぶしぶ地面に寝転がった。


お……


意外に心地いい。

真上に見える空もきれいだ。



「あ!飛行機飛んでる〜」

「雲!あれ超ソフトクリームっぽい!!」



孝之はあって当たり前のことをいとも珍しげにいう。


………なんだ?


今日、なんかコイツ変だ。