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『行こうか』
そのアキの言葉に、ちゃんと返していればよかった。
学校までの道、横ではアキが周りをキョロキョロしている。
なんで学校についてくるんだこいつ。
しかも歩かないで浮いている。
つまり、他の人間には見えていないということなのだろう。
だから言いたいことがあっても、他人の目が気になって口に出来ない。
「最悪、」
誰にも聞こえないように呟く。
学校っていうだけで嫌なのに。
こんな嫌なおまけまで。
「おはよう美憂ちゃん」
ぼーっとしながら歩いていると後ろから声をかけられた。