だけど、考えないようにすればするほどやっぱり考えてしまうようで、なす術なしというところだった。 忘れたくはない、でも考えたくもない。 矛盾した気持ちに折り合いをつけるのは、きっと無理だろう。 少なくとも、すべてが終わるまでは。 頭の中でそんなことを考えながらぼーっとしていたとき。 コンコン、とドアをノックする音が耳にはいった。