高校生になってやっぱり大変だと思った
ただえさえギリギリで入学したあたしなのに部活も入ってクタクタで帰ったらすぐ寝てしまう
寝てしまって勉強時間が確保できず、予習・復習はいつも途中で終わってしまう
だからって無理して起きてると次の日の朝は起きれない
夜遅くまで起きてるのになれてないあたしはまだ中学校のペースのままだった

部活では小学校から中学校にあがる時以上に覚える事が多かった
今までは遊びの部活だったんだと改めて思った

高校になって初めて吹いたトランペットはあたしの目指していた音とはお世辞でも近いとは言えなかった
普通高校生にまでなると中学校までやっていた楽器をやるけど、あたしは高校になって違う楽器にしたからかなり頑張らないとみんなには追いつけない
それにもともとホルンを吹いていて口がトランペットに合っていないからトランペットに合った口にするまでにも時間がかかる…
あたしは正直焦ってた…

―――あぁ…なんでトランペットなんてやりたいって言っちゃったんだろう。吹けもしないのに大口たたいて…―――

チョット音が吹けるようになったら楽譜を貰った
もちろん今のような音だったらコンクールには普通出させてもらえない
高校生は夏にしかコンクールがないから後悔させないために小編制で出場する
小編制だと普通あたしみたいな高校になってから初めて吹く人は出れない
だけど、あたしが入学した高校はトランペットが1人しかいなかった
あたしが入ったとして2人
小編制のトランペットの人数は大体2人だけど、それは4人くらいの中で選ばれた人2だ
あたしみたいなヒヨッ子が出るなんて滅相もない!!
…というか普通に考えたらありえない