私がこの地球に存在してから、もう17年が経つ。
私が大好きだったお父さんは私が7歳の時に女を家に入れてお母さんに見つかって家を出て行った。
それからは毎日朝早くから夜遅くまでお母さんが働いてくれた。
一度だけお父さんに会いたいとお母さんに言ったことがある。
お母さんはただ泣いて
「あの人は私たちを捨てた最低な人よ?」
いつもお母さんは私に涙など見せはしなかった。
お母さんは人前で涙を流す人ではなかった。
浮気されてよほどつらかったんだ。
子供ながらにそう感じた。
それから私は男という生き物を信じれなくなった。
恋などしたって裏切られるだけだと、何度も思ってた。
でも私が恋をしない原因はそんなことではなく、中学二年生の時だった。