紅茶を入れて、テーブルの上に置く。
海と桜にはオレンジジュースを出した。
紅茶の香りが部屋の中に広がった。
絵本を読み終えた、悠翔さんが「いただきます」と言って、紅茶を一口飲む。
私も紅茶を一口飲む。
「あぁ…わかんねぇ」
海が頭をかきながら叫んだ。
「俺が見てやろうか?」
悠翔さんが、海の隣に座り直す。
「ホント!?ここがわかんないんだけど…」
海がプリントを指差す。
「どれどれ?」
悠翔さんがプリントを見る。
「これは…」
悠翔さんがエンピツを持って、海に説明しながらプリントに書いていく。
「わかった!お兄ちゃん、ありがとう!」
「いいえ、どういたしまして」
私なんて、海の宿題を見てやってもチンプンカンプンだし。
小学生の宿題がわからない私って…って感じで虚しくなっちゃうのに…。
それを見ただけでわかるなんて…。
やっぱり悠翔さんは完璧すぎるよ。