見る見るうちに私の目に涙が溜まって、悠翔さんの顔が歪んで見える。
「嬉しくない？」
私は首をブンブン左右に振る。
それと同時に涙がこぼれ落ちた。
「じゃー笑って？」
私は、鼻水をズルズル啜りながら笑顔を作る。
「雪の好きな時に来ていいからな。俺のいない時でも勝手に来ていいから」
「うん…ありがとう…」
私がそう言うと、悠翔さんがまたギュッと抱きしめてきた。
携帯に合鍵…。
私の宝物がどんどん増えていく。
悠翔さんにもらった大切な宝物。
悠翔さんと繋がっているアイテム。
キーケースをギュッと握った。
