しばらくして、翔吾は鏡子の手紙を見つける。

それは、翔吾の部屋の本棚に収まっていた一冊の本の中にあった。

失踪する前の鏡子の手紙だと思った。

本はどこか懐かしい感じがした。

表紙には3人の名前が書かれている。

交換日記のようだった。

「あ、あれ?交換日記だよな…。」

なんで自分の部屋に日記があるのか判らなかった。

ページをそっとめくる。

日記には、暗黒時代の思い出が書かれていた。

入院していた頃。

人生のどん底だった。

懐かしさから、翔吾は無心に読み続けた。