今度の道は何だか坂になっているようだ。
どんどん俺達は下に向かって進んでいる。
ヒュウウウ...
「風が吹いてる...」
「本当だ...」
下に行くに連れて風が強くなっていく道に疑問と期待が膨れた。
「!!...なんだよココ」
今までの部屋とは全く違う、一本の橋の先にさっきの部屋と同じくらいの面積の足場があった
橋は今にも壊れそうな程、老朽化して、とても安全には見えなかった。
「ほら出番だぞ福田」
「......っ!!」
「田野くん!いい加減にしなよ!」
「清瑞ありがとう、でも...俺の責任だから、俺が先に行かなきゃ俺の気が済まないんだ...」
「.....でもっ!
...分かったよでも気を付けてね。」
「おう」
福田は橋に乗り、進んだ
ギシッ...ギシッ...ミシッ
(って言ったモノの恐ぇー)
下を見ると底が見えない程の絶壁だった....
━━まるで底が無いかのように。
橋は錆びだらけでいつ壊れてもおかしくない状態だ。
腰が引けて情けない姿になりながらも何とかたどり着いた。
(はぁ....助かった...)
「お、おーい早く来いよ」
皆、罠がないと分かってか案外さらりと渡って行った。
そして皆、息を飲んだ
「今度は何だよ...」
待ち構えていたのは6つの鳥籠のような人間サイズの檻があった。
「今度は俺が先に行く」
田野はまた自分勝手な事を言うと
檻に入った。
「早くしろよ」
「テメェ....」
佐野がイラついている
「佐野、落ち着け、とりあえず入ろう....」
「ああ....」
皆、檻に入った
「........」
沈黙が続く...
今度の犠牲者は誰なのか...
分からないのが此処の恐怖...
皆、呼吸を忘れた...
ガチャ
「....は?」
いきなり福田の檻の扉が開いた。
恐る恐る檻から出ると今度は五十嵐の檻が開いた...
五十嵐が出ると
田野の檻が開いた...
田野が出ると
佐野の檻が開いた...
佐野が出ると
仲川の檻が開いた...
仲川が檻を出ると
清瑞の檻が....
━━開かなかった━━