「晴香ちゃんと蓮は、いつから付き合ってるんだい?」
お父さんは上機嫌にビールを飲みながら、晴香さんに尋ねた。
「今日からだよ。」
晴香さんが答えるより先に、お兄ちゃんがそう答えた。
今日から!?
私は二人の下着姿を思い出してしまった。
ほんっっとに、お兄ちゃんは手が早い。
今まで何人の女を泣かせてきたんだか。
今回だっていつまで持つか分かったもんじゃないよ。
私は横目でお兄ちゃんをちらっと見ながら味噌汁をすすった。
「うちの蓮の、どこが良かったんだい?」
「蓮くんは、かっこいいし、頭もいいし、スポーツも万能だし、凄く優しいし、全てに惹かれたんです…。」
「そうかそうか…。」
晴香さんの言葉に、お父さんもお母さんもニコニコ顔だ。