「も~。
最悪!!ちょ~寒いし。」


私は玄関で乱暴に靴を脱ぐと、バタバタと廊下を走ってお風呂場に直行した。


突然降りだした雨のせいで、びしょ濡れになってしまった。
早く熱いシャワーで体をあっためて、リビングのソファでココアでも飲もう…。

そう思いながら、お風呂場のドアを勢いよく開けた。


「きゃっ!!」

「わっ!!」

脱衣所に下着姿の女の子が立っていた。
「だ…誰…?」

「…もしかして、妹さん?」

「…え…?」

「蓮くんの。」

なるほど。

お兄ちゃんの彼女か。

私はようやく理解した。

「お邪魔してます。
ごめんね。誰もいないって言ってたから、シャワー借りちゃった。」


そういうと、彼女は、下着姿のまま、2階のお兄ちゃんの部屋へと行ってしまった。