「相変わらずはっきり言うね~。
やっぱり亮一筋だね。
亮がうらやましいわ。」
先輩はそう言って、1つの研究室の前で立ち止まった。
「ここだよ。
おいっ!亮!」
先輩のその声に、研究室の中の1つの影が振り向いた。
先輩の背中が覗いた研究室の中に、あたしの大好きな人の姿が見えた。
「…りん!」
名前を呼ばれただけで高鳴る心臓。
きっとー…
あたしは今真っ赤になってるにちがいない。
「悪かったな、わざわざ持ってきてもらって。」
亮ちゃんは、そう言いながらあたしの前までやってきた。
そして…
「さんきゅ♪」
そう言って頭をなでた。