「亮は今、研究室にいるよ。」



先輩はそう言って、あたしを研究室まで案内してくれることになった。


研究室まで、久々に他愛のない話で盛り上がった。




研究室に向かう途中、やけにジロジロと見られた。


その視線がたまらず、あたしは先輩に尋ねた。








「あの~…気のせいかもしれないんですけど、なんか見られてません?」


あたしの質問に先輩は笑いながら答えた。




「きっとりんちゃんが可愛いからだよ。」





「真顔で口説かないで下さい。」



先輩の言葉にあたしはすかさず笑顔で返事をした。