今まで気になっていたことを口に出すとたまらなく不安になって、あたしはうつむいた。


「あぁ~…

なつきのことか?


…てか、もしかして飲み会帰ったのって、それが原因?」


「……………」


そう聞いてきた亮ちゃんに、あたしは無言の肯定をした。

亮ちゃんはそんなあたしを一層強く抱きしめ、


「なつきはそんなんじゃないよ。」

と耳元でささやいた。



「あいつ、酒入るとキス魔になるんだよ。

あのときはそのとき隣にいたオレが狙われただけ。

…しかも寸前で止めたからキスしてないよ。」