「フッ」

気を失っている早奈英のそばにいたシャドウイハンダーも戦いの終焉を感じ、日本刀を消した。

すると、シャドウイハンダーは十夜小百合に変わり、静かに歩きだした。

奈良公園から去っていく十夜の足下には、代替えポケホウダイン達の残骸が転がっていた。





そんな十夜の後ろ姿を、目で見送っていたシルバーは、眼鏡を取ると、九鬼に戻った。

そして、ゆっくりと頭を下げた。



「九鬼…」

あたし達も、変身を解いた。

九鬼は、もう姿が見えなくなった加奈子達が去った方を見つめた後、頷いた。

そして、芝生の上に横たわっている早奈英を抱き上げると、

「帰りましょう…あたし達も」



「うん!」

あたし達も頷いた。