「いい技だが!」

プラチナの拳が輝くと、

「どりゃあ!どりゃあ!」

無数の拳がオーラのように現れ、軌道を読めないリングを破壊した。

「プラチナボンバー!烈風!」

「な」

風が頬を当たったと、脳に情報がいく前に、無数の拳がグリーンを連打した。

「馬鹿な…」

ふっ飛ぶながら、グリーンは今の攻撃が信じられなかった。

芝生を削りながら、地面を転がるグリーン。


「よくも!グリーンとピンクを!」

ブルーは、青竜刀の切っ先を前に向けると、プラチナに突進した。

「甘い」

プラチナは指先で、青竜刀を掴むと、片手でブルーごと持ち上げると、

後方に投げ捨てた。


「きゃあ!」

背中から、地面に激突するブルー。

プラチナは倒れている乙女ソルジャー達を見回し、両手を広げた。

「素晴らしい!乙女ガーディアンの力!」

そして、月を見上げ、

「月よ!口惜しかろうて!本来ならば、月を守る力が!月を破壊する為に、利用されているのだからな!」

大笑いをした。

「恨むならば!無力な貴様の戦士達を恨むがよいわ!」

月の力を得て、さらに輝く乙女プラチナが、夜になり静まりかえった…奈良公園の広大な春日野園地内に、妖しい姿を晒していた。