「わが名は、再生魔神へびいちご!寂しい1人旅の怨念が、私を復活させた」


へびいちごの全身から生えた蛇が、桃子の体に絡みつけ、這い回る。

「き、気持ち悪い!」

絡み付いた蛇達は、ボートから桃子空中に浮かべた。

「大きいお客様にも、サービスしなければ!」

へびいちごは一度、桃子を水の中につけると、

また空中に浮かべた。

制服が透けて、ピンクのブラが画面にアップにある。

「あの時の雨は、もっと…冷たかったぞ」

へびいちごの言葉に、哀愁が漂う。


ボートに乗った黒タイツの下っぱ達が、桃子のクラスメイトやカップルに襲いかかる。

特に、カップルには激しく水をかけて、いらがらせをしている。

「あ、あたしは…ただ…平穏に学生生活を送りたかっただけなのに〜」

桃子の体が、ピンク色に輝くと、絡み付いた蛇達を引きちぎった。

「乙女ハンマー!」

桃子は乙女ピンクに変わると、巨大なハンマーをへびいちごに叩き込んだ。

水飛沫が上がり、へびいちごは頭の天辺から、へこんで潰れていく。

ハンマーを離すと、もう一度押し込むように、ハンマーに蹴りを入れた。

そして、その反動を利用して、ジャンプすると、川をせき止めている柵を飛び越え、その向かうにある橋…渡月橋の手摺の上に着地した。

「兵装!」

ビンクの乙女ケースを突きだすと、巨大なライフルに変わった。

「狙い撃つわ」

桃子は、ライフルについたスコープから、人々を襲っている下っぱ達を次々に撃った。

百発百中で、下っぱ達を撃ち抜いた。



「きいい!」

カン高い声を上げ、巨大な影が、渡月橋の向こうから飛んでくるのが、気配でわかった。

桃子は、照準を影に向けた。

スコープに一瞬、手摺の上を走ってくる影をとらえたが、すぐに消えた。

「チッ!」

桃子は、ライフルを上に向け、照準をつけずに引き金を弾いた。

桃子の頭上を、巨大な緑の猿が飛んでいた。