ドアをあけるとそこにはオレンジ色の世界が広がっていた
窓の外を手をついて見ているきみ
やっぱり柚香さん綺麗だなぁ...
僕に気付くときみは不思議そうに僕の顔をみた
「どうしたの?話ってなぁに?」
オレンジ色に染められた微笑みのきみ
僕は夕日のオレンジと恥ずかしさの赤で顔は真っ赤
そんな僕を見て
「熱あるんじゃない?早く帰ろっかぁ」
机の上に置いてあった荷物を片手に僕の方へと歩いてくる
「それに話は歩きながらでも大丈夫だし、えっ――…」
帰ろうとした彼女の手をつかんだ
いまいわなきゃ
いまいわなきゃきっと、もういえない気がする...
「僕、熱ないから。だからもうちょっと此処にいて...」
やっぱり恥ずかしくていえないよ...
ダメだな、僕
不思議そうにするきみの顔も好きで、
ちょっとした仕草が好きで、
きみのすべてが好きなのに――…
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