「結美は麻里絵と1番仲がよかったから…。」
もう1人の女の子がそう言った。
「そうか…。じゃあ1人ずつ名前を教えてくれるかな?」
泣いてる女の子がゆっくりと喋りだした。
「私は…、グスッ、松田 結美(マツダ ユミ)、です…。」
その子は、優しい雰囲気のある声で喋った。
「私は花本 亜夜(ハナモト アヤ)です。C組の学級代表をやっています。」
はっきりと喋る女の子はポニーテールで、目がパッチリしていてモデルのような体型だった。
「俺は森山 和俊(モリヤマ カズトシ)。俺も学級代表です。」
少し大人びている顔立ちだが、独特の雰囲気をもっている男の子だ。
「俺は浅見 幸也(アサミ ユキヤ)。」
眼鏡をかけていて今でいう[メガネ王子]みたいなものだろう。だが少しクールな感じだ。
「俺は芦原 孝(アシハラ タカシ)です。」
みんなより少し派手で服装もきっと生活指導にひっかかりそうな格好をしている。
「麻里絵は普段よく家出するし、きっと…すぐ帰ってきますよ…。」
自信なさげに亜夜が言った。