「ここか…。」
先輩に言われ、俺は頷いた。何だか少し緊張する。
中には静かに座っている生徒達と、黒板の前に立っている先生がいた…。
「失礼します。」
先輩が言って俺は後ろにくっついたまま、中に入った。
やけに静かだ−。
その時から違和感があったのだろう。
その静けさを破るかのように先生が口を開いた。
「刑事さんですよね。お待ちしてました。私、ここの担任をしてます、金木 実香(カネキ ミカ)といいます。」
先生はまだ若くて、俺と同じ歳くらいに見えた。
「じゃあ本題に入りたいと思います。要さんがいなくなる前、何か変わった事はありませんでした?」
先輩が先生に聞くと、
「申し訳ありません。私が気付いた事は何も…、みんなはどう…?」
−シーン−