「せんぱーい!最近ちょっと調子悪くないっすか?」
葛城がコーヒーを持ってきて俺の前に座った。
「んあ?…そうか?」
「そうですよ!ですよね?課長!!」
奥の机で新聞を読みながら煙草を吸っている風巻先輩に葛城は話をふった。風巻先輩はこの7年ですごい成績を上げ課長にのぼりつめた。
「…ん~?なんかあったのか?お前が悩むだなんて久しぶりだなあ!」
風巻先輩は楽しそうに言った。
「おもしろがらないでくださいよ。…先輩覚えてます?要さんの事件。」
すると先輩は顔が一瞬変わったような気がしたが、すぐにいつもの顔になりニヤニヤしてきた。
「ああ。お前がへましてだーいぶ長いこと干された時の件だろ?それはそれはよく覚えてるさ。」
「えっ!先輩にそんなことあったんすか?!」
「ちょっ!変な事言わないでくださいよ!!」