それだけは避けなきゃ…。
ボーッとしてるとオーナーが話しかけてきた。
「結美ちゃん、今日は客も少ないし体調悪いんならあがっていいよ。最近いっぱい入ってもらってるし…たまには休んでいいんだから。」
「オーナー…ありがとうございます。でも…。」
「幸也くんもいるんだし平気だよ、今日ぐらい。」
結美は困りながらもいればもっと心配かけると思い上がらしてもらった。
「はぁ…、どうしよう。」
帰り道で1人呟いた。
幸也は勘がいい。私が何を隠しているかぐらいすぐにわかる…。あの場にいたら余計だ。
でも、あの人がいればみんな救われるんじゃないかな…みんな、心にこんな重いもの背負わなくていいんじゃないかな…。