そうだ。
あの時の松田結美さんだ。



俺は署に戻って椅子に座り、今日会ったあの彼女のことを考えていた。



あの時ひどいことを言ってしまったと後悔してた俺はまた会ってちゃんと謝りたいと思っていた。



すると葛城がコーヒーを二つ持ってこっちによってきた。



「先輩、今日なんかあったんすか?捜査中も上の空でしたし…。」

コーヒーを渡しそう言ってきた。


「いやっ、なんでもねえんだ…。」




「…なんでもねぇって顔じゃないっすよ。」



葛城が横に座りこっちを向いて言った。


「…昔の、俺の初めての仕事でさ…未解決事件の関係者をさっき見かけたんだ。」




貰ったコーヒーを口にし、その時の松田さんの顔を思い出した。