こんなふうに
あたしの毎日は過ぎて行って。


あのドーナツ屋へ寄った時も


一緒に遊んだゲームセンターの前を通った時も


橋口さんの姿を探してしまう。


…何やってんのあたし。


逢ってないって言っても、あのメールから4日が過ぎただけ。


それだけ、あたしの生活は橋口さんの記憶でいっぱいで。


あたしの…日常で。



やっぱり駄目だよ。

もう手遅れ。


橋口さんのいない日常なんて…


もう

考えらんない。




あれから橋口さんからは連絡がない。


あたしも返事してないから当たり前だけど。


橋口さんにとって、あたしなんてそれまでの存在なのかもしれない……



だけど


あたしにとって、橋口さんは

“あたし”を見つけてくれた……


“あたし”を見てくれた人…。


それだけは信じられる。




“伝えたい”


伝えなきゃ絶対に後悔する。



あたしは家を出た。




やっぱりこのままじゃ


終われない………!