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俺、見られてた??


「朱里ちゃん?」


声をかけると、朱里ちゃんはハッとして笑顔になる。

様子がいつもと違う…?


もしかして疲れてる…?


そーだよな。
俺の都合に合わせてもらってるんだし。

若いとかって言ってるけど、学校だってあるんだし。


うーん……

今日はこのまま帰ってもらった方がって考えもあったけど

なぜだかまだ終わりにしたくなくて。


よし!


俺は朱里ちゃんを連れ出した。


気分転換って名目で。


気付いたら俺は朱里ちゃんの手を握ってて。


うわぁ!!
何やってんの俺!!

考え無しにもほどがあるって。


雅敏にいつも言われてた事を痛感する。


そんな俺に気を使ってか、朱里ちゃんは嫌がらずにいてくれて。

その出来事に俺の心拍数は上がるばかり。


カッコ悪ィ…

気付かれないように必死で平静を装ってはみたけど


俺は繋がれたままの右手ばかり気になってしょうがなかった。