「お袋っ!
今日、メシいらねーからっ」
「あらぁ?
直志、朱里ちゃんとデート??」
でででーとっ!?
「はぁ?お袋は好きだよなぁ。そーゆーの」
なんだぁ…違うの…
!!
なんだ…って何!?
さっきからおかしいよ?
あたし。
「ホラ、行くよー」
「えっ!?
どこに…っ?」
「気分転換♪♪」
手!!繋いでるしっ!!!
あたしの手を握ってる橋口さんの手が気になってしょうがない。
いつもあれだけ髪を触られてるのに。
聞こえるんじゃないかってくらい大きい心臓の音に
ハラハラしながら着いて行く。
「あ、思わず無理矢理連れて来ちゃったけど…
夕飯、大丈夫?」
「あ、大丈夫です」
今日はお姉ちゃんも用事があって家にいないし。
一人だから適当に何か食べようと思ってたし。