「 あ!
っていうか、
先輩の元カノさんですよね?
はじめまして~!
あたし、
有坂 百合(アリサカ ユリ)って言いま~す 」
そしてユリは、今頃気が付いたと言うように、
わざとらしく
"元カノ"を強調して私に話し掛ける。
「 …えっと、
星野 神菜です…。よろしく。」
優斗の手前
無視することも出来ず、
適当に返事をする…
「 星野先輩ってぇ、
どうして優斗先輩フっちゃったんですかぁ?」
「 え…?」
( ……この子
なに 言ってんの?)
言葉の意味がよく理解出来ない私の隣りで、優斗が制止の声を上げる
「 ちょっ、ユリ!!
お前ッ、なに言い出してんの!?」
優斗の声にもお構い無しにユリは、
だって… と、言葉を続けた
「 だって… 優斗先輩がフラれるなんて、
ユリ的には許せないんですもん!!」
( なにそれ…
優斗がフラれる って…
え…?
私がフったの…?
なんで??)
"恋人ごっこ"だった私と優斗
シナリオでは
"倦怠期の末に、どちらからともなく…"って、そう決めたはず…
…なのに、
どういうこと…?