………。
気まずい沈黙が、
生物室に流れる…
ふと視線をずらせば、
実験机の上には
開封前のコンドームが置かれているではないか…
ここで最後までやる気だったのか…。
…いや、
生でやらないだけ、
まぁマシとしよう……
「 …没収! 」
「 えぇッ!?マジっすか!?」
私がコンドームを取り上げると、タモリ君は慌てて声を上げた
「 マジ それだけは勘弁して下さいよ… 」
「 ……。 」
男のこういうところが、嫌いだ…。
タモリ君にも
優斗の紳士的な精神を
少しは持ってもらいたいもんだ…
…っと、
ここで優斗を思い出してしまったために
忘れていた涙が溢れそうになるが、
後輩の前だからという妙なプライドは、
私に涙を流させることを許さない…
タイミング良く HRを告げるチャイムが鳴り
そのまま私たちは自分の教室に向かった…。