それからの私は、
テンションは一気に急降下
お気に入りのパティスリーの大好きなシャルロットも、全然 味がしない…
「 …神菜、
どうした…?」
チーズケーキを食べていた優斗が、怪訝そうな顔で私を見る…
ケーキが食べたいと言い出したのは私なのに、
その私が、無表情でケーキを食べているのだから
それは不審に思っても仕方ないだろう……
「 んー……、
なんて言うか…
昔 通ってた保育所のこと思い出しちゃって… 」
もちろん 嘘だ。
…いや、
ある意味 嘘でもないのだけど…
「 は? 保育所??」
「 うん、 アスベストが大量に発見されちゃってさぁ…、」
「 あぁ…
それは、将来的に発癌したら怖いな… 」
「 だよねー… 」
「 ベルリンの壁も、
アスベストで出来てるらしいよ。」
「 …へぇ、ほんと? 」
「 いや、都市伝説だけど…、」
「 それだったら、嘘に決まってるじゃん…」
…って、
あれ…?
なんで
アスベストの話??
恋人らしからぬ会話に、
店のおじさんが
おかしなものを見るような目で、私たちを見ていた……