そして…
なんの前触れもなく
この"恋人ごっこ"に、
危機が訪れた……。
始まりは
「 優斗先輩って、まじ格好いいよねー!!」
と言う、
2コ下の女子のその言葉
場所は
女子トイレ
その子は、
手洗い場の鏡の前で、
そう声を上げていて、
その子の友人たちも、
うんうん。と相槌を入れていた
一方 私は個室に居て、
その子たちがそんな話をし出すものだから
出るに出れなくなってしまったのだった…
「 優斗先輩って、まじ格好いいし、優しいし、
ユリ あの人の彼女になりたーい!!」
うんうん。
そうだよね~!
優斗って、まじ格好いいよねー
私もそう思う~
私だって彼女になりたいよー!
と、その子の言葉に頷く私。
…って、
同感してるじゃないだろ!?私!!
まさかの
ライバル出現に、
個室の中で私は
あわあわと、うろたえていた…