優斗の家からの帰り道…
珍しいことに
送ってくと言い出した優斗が、私の隣りを歩く…
「 みんなに、どうだった?って聞かれたら、
優斗は上手かったって言っとくよ。」
「 じゃあ、俺は…、
神菜は乳デカかったって言っとく… 」
「 あはは、
よろしくね~ 」
そんな
馬鹿げた会話が続く…
他から見たら、仲の良さそうな恋人。
だけど本当は、
"恋人ごっこ"
「 送ってくれてありがとね。」
「 あぁ、じゃあな。」
家の前では、恋人らしいやりとり。
だけど、
"恋人ごっこ"だから 名残惜しさもなくて、ここで さよなら。
そのはずなのに…
ふいに唇が重なった…
「 !? 」
優斗に
キス された…
「 ……。
手 出さなかったんだから、これくらい勘弁な 」
悪戯な笑みを浮かべた優斗
そう言い残し、
奴は去って行き、
取り残された私は、
ただただ
放心状態だった……