12:00。

おかしい。

おかしすぎる。

なんかの事件に巻き込まれたのかな?

もしかして、殺されたりされてないよね?

嫌なことばかりが浮かんでくる。

電話をかけてみよう。

プルルルルル

繋がった!

『もしもし?』

「あっ!お母さん?今どこにいるの?平気なの?どうしたの?」

『私たちあの家にはもう帰らないわ。』

「えっ?意味がわからない。どういうこと?」

『隼人と昨日けんかしちゃってね。もう耐えられなくなって。』

あぁ、あの人の名前、隼人って言うんだった。

「待ってよ!そしたら私もこの家出て、お母さんのところに行く!」

『それはダメ!りなはそこで暮らしなさい!』

「どうしてよ!」

『…別れる条件が、りなを置いていくことなのよ。』

「お母さんは私を見捨てるの?」

『ごめんなさい。りな。こうするしかないの。わかってちょうだい。』

ツーツーツー

なんなの?

夢見てるのかな?

なんかほっぺ冷たいよ。

あぁ、涙が流れてるのか。

だから冷たいのか。