ガバッと勢いよく体を起こす。先ほどまでの心地よいまどろみは、この不測の事態で一気に冷めてしまった。
当たりは一面に緑。青々とした草がずっと向こうの地平線まで広がっていて、動く物は一切見当たらなかった。
(なんでなんでなんで?!ここどこっ?!どうしてこんなとこにいるのよっ?!)
記憶を探るがいまいち状況が掴めないし、ますます混乱してしまう。
(は!?大好物の牛乳パンを買いに行った帰りに寝ちゃったとか!?…いやいや、ないな)
もしや夢では、とほっぺたを抓るがジンジンとした痛さで、これは夢ではないと悟った。
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