月はヨロヨロと立ち上がり、青年に近づいた。


青年は足音に気づいたのかこちらを振り返り、少しびっくりした顔を見せた。

オコジョはきゅーきゅー、と鳴いて青年と月の顔を見比べているが、青年は何も言わないでこちらをじっとみてくる。


空気に耐え兼ねて月は口を開いた。



_