「あったー!!」


いつも持ち歩いてて良かったあ!
なんで早く気づかなかったんだろう。家族と連絡が取れれば、少しは状況がハッキリするじゃん。



パカっと折りたたみ式のそいつを開く。


……が、


「…つかない〜」

何度電源ボタンを押しても画面は暗いままで頼みの綱の携帯はその役目を終えた。


「んもおっ!」


苛立ちから携帯を地面へ投げ付けた。携帯は虚しくバウンドし転がった。