カメラを意識してぎこちない二人に、ミヤはカメラを構えながら声をかける。

「二人の出会いは?」

女が答える。

「同じ大学なの」
「どっちが告白したの?」
「俺だよ」
「なんて?」
「それはね……ふふふ」
「律子、やめてくれよ」
「あら、どうして?」
「だって……」

「何だよ、彼氏はそんなにクサいセリフでも言ったのか?

 君が消えて星になったとしても、僕は夜空になって君をいっそう輝かせよう……なんてね」

「まるで外国の映画ね!」

女は笑い、あっという間に二人の緊張もほぐれた。