翌日、私は一人で映画を観に行った。 人気の監督の作品で、いつもはあまり客の入らないトウキョウ座はにぎわっていた。 日も陰り薄暗いトウキョウ座の前で、ゴールドに輝く頭をした男が立っていた。 ミヤだった。 「……あっ」 そう呟いただけなのに、彼は私に気付いて、ぱっと笑顔になった。 首には高そうなカメラがさげてある。