「久しぶりだな!ミノル、お前、逞しくなったな」
どうやら二人は顔見知りのようで、ミノルが彼を紹介してくれた。
「ハル、ミヤっていってクラウンに入り浸ってた仲間だよ。ここ一年外国に行っててさ……それ以来だ!」
外国……なんだか私たちとはかけ離れた言葉だった。彼はなんだか、一回りも二回りも大きく見える。
彼はニコっと私に笑いかけた。好奇心にあふれるその瞳は、この街では異質でいて、しかしながらうっとおしくはなかった。
「ハルっていうのか?そうか、ミノルの友達なんだな」
「友達なんてもんじゃねえよ、クラウンの仲間だ」
「クラウンに!?へええ、そうかい、なつかしいな……。俺も今から向かおうと思ってたところさ」