そうしてデモ隊をあとにし、私とキッドはクラウンへ向かった。

途中、客寄せの女や、出勤中の女、遊びの女女女……が必ずと言っていいほどキッドに熱い視線を送っていた。

けれども本人は知らぬ顔でそんな女たちには目もくれなかった。

そのキッドの姿には、さすが色男なんだなと思わずにはいられなかった。

わざと彼に触れる女を歩きながら無言で振り払う彼の、端正な顔に刻まれる眉間の皺だって、ため息をついてしまうほどだった。