翌日は日曜日で、トウキョウ座は裏街の端くれにあった。

私はいつも通りにアイメイクを少しだけほどこしただけで、ノースリーブの真っ白なシャツに、黄色のプリーツスカートを履いて貴志との待ち合わせへ向かった。

映画館へ着くと、十分前にも関わらず貴志はすでに私を待っていた。

私に気付くと彼の顔はほころび、たちまち笑顔になった。

私は特に彼に何もするわけでなく、そこにいるだけで彼の胸を焦がすのだから、不思議な気持ちになるのと同時に、どうすればいいのか分からず、またいつものように黒く塗り潰してしまうのだった。