鍵を開けて、中へと入る。
中は何も変わらない、初めて彼の部屋に来た日と同じ、殺風景だった。
「……ミヤ?」
私は淡い期待を寄せて、ひっそりとした部屋にそう呼び掛けてみたけれど、ただ虚しく響くだけで、私は馬鹿らしくなって、軽く肩を上げて笑った。
相変わらずの殺風景さに、この部屋は、主の不在にも気付いていないのかもしれない。
窓から差し込む夕日が、いっそうこの部屋を寂しく思わせるのだった。
ねえ、お前の主はどこにいるの?
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