心のどこかにぽっかりと空いた喪失感を抱えながら静まった歓楽街を抜け、いつしか夢中でミヤの元へ向かっていた。

むしょうに彼に会いたかった。

そしてキヨミちゃんのいないあの部屋に帰るのが少し怖かった。

私の頭の中では、寂寥を掻き消すかのように、ただミヤの輝かんばかりの笑顔が瞬いている。

息をきらしながらミヤのアパートの前に着くと、今更になって、まだ寝てるかな、なんて躊躇していた。

でもいいや、隣にいて彼を感じられるのが、一番の幸福なのだから。

私は軽やかに階段をのぼった。

どんな顔、するだろう。