その日は全員が久々に揃い、ささやかなバースデイプレゼントのようだった。

突然ミヤが立ち上がって言った。

「ハル、ハッピーバースデイ!」

すると、ミノルが大袈裟に食いついてきた。

「今日はハルのバースデイなのか!?」

「うん」

「いくつになるんだ?」

と、キッド。

「十九だよ」

「まだまだ未成年じゃないのさ」

エミリーが言い、力也が提案した。

「よゥし、カクでも飲もうじゃねェか」

「兄貴、祝いだからって飲みすぎるなよ」

貴志が力也にクギをさすとミノルがすかさず、

「ボーイ!
 うちのお姫様にとびきりのカクを!」

と叫んだ。