「言わなくたって分かるでしょ?」



意地っ張りな私はわざと強い口調で言った。



「分かんない。」



目の前にはにこっと優しく、だけど少し意地悪に笑う柊くん。



「好き…っ!!

決まってんじゃん!」



私は柊くんの胸に飛び込んだ。







この時柊くんが初めて名前を呼んでくれたんだったね。



私の予感は見事的中。

あの日の柊くんの照れた顔、商店街のイルミネーション、2人に降り積もる綺麗な粉雪。

今でも、忘れることなんて絶対できません。