終電の来る時間が近付いていた。 いつもこうやって駅のホームで電車を何本も見送っていた。 いつもと違うのは電車に乗り込むのが柊くんだけってことと、もうこの駅に2人で立つことはないんだってことだけ。 この瞬間が永遠に続けばいいのに。 そう願わずにはいられなかった。 突然、柊くんが鞄をあさって小さくて薄い紙包みを取り出した。 そしてそれを私に差し出した。 「これ、かりんへのプレゼント。」